図解でわかりやすい!介護保険を利用した住宅改修

一部の方々はバリアフリーに関わる住宅改修工事に介護保険を利用できます。

 

一部の方々とはどんな方か?

 

どのような手続きが必要か?

 

必要な情報だけをわかりやすくまとめてご説明いたします。

 

①住宅改修に介護保険が利用できる方

介護保険を利用して住宅改修ができるのは

 

要支援、要介護認定を受けている方のみです。

 

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【要支援、要介護の認定申請流れ】

 

申請できる人

・65歳以上の方

40~64歳の方で16種類の加齢に伴う疾病をお持ちの方

 

必要書類

①介護保険要介護・要支援認定申請書

②主治医意見書

③介護保険被保険者証

 

①②は市役所、地域包括支援センターに置いてあります。市役所のホームページからダウンロードもできます。

 

申請→自宅へ訪問調査→結果の通知

 

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②補助金の内容

1人あたり20万円(税込)までの支給が受けられます。

(20万円のうち、1割~3割が自己負担)

 

つまり20万円の工事の場合、支払い額は2万円~6万円です。

 

20万円を超えた場合、超えた金額は自己負担となります。

 

③対象となる工事

①手すりの取り付け

 

②段差の解消

(敷居撤去、スロープ工事、床のかさ上げなど)

 

③すべり防止および円滑な移動のための床材変更

(畳⇒フローリング、外構タイル工事など)

 

④開き戸から引き戸等への取り替え

(折戸への交換やドアノブ交換も含む)

 

⑤和式から洋式便器への取り替え

(便器の位置向きの変更、高さ変更のための便器取り替えも含む)

 

⑥1~5の工事に付帯して必要となる工事

 

④担当者へ電話連絡&業者選定

①まず初めに下記の方に連絡しましょう。

 

要介護→ケアマネージャー

要支援→地域包括支援センター

 

介護保険を利用した住宅改修を行う場合、必ず理由書を作成しなければいけません。

 

上記の担当者が現地確認とヒアリングを元に理由書を作成します。

 

ここがポイント!

 

②施工業者の選定

 

施工業者はお客様が選定します。

 

つまり施工業者によって見積金額が違うということです。

 

『複数の業者に見積をとって金額を比較しましょう』とよく言われますが、複数の業者が家に来て現地調査をしたり、断る連絡をいれるのも億劫だという方もいらっしゃると思います。

 

そんな方の為に概算金額をお伝えしておきます。

 

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・縦型手すり1本→3万円程度(※下地がある場合)

 

・階段手すり→10万円程度(※1階から2階の片側のみ)

 

開き戸から引き戸へ交換→16万円程度(壁紙補修含む)

 『アウトセットにして下さい』と伝えましょう。

 (既存のドア枠をそのまま利用する仕様です)

 

・スロープやタイル工事→20万円以上

 

・畳からフローリング→20万円以上

 

・浴室床シート→10万円程度

 

トイレ交換→20万円程度

 

敷居の撤去は、撤去後の仕上げ方によって金額は大きく変わります。

 

※諸経費、税込み金額です。

 

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これより多少金額が高くても問題ないと思いますが、金額が倍以上した場合は必ず相見積もりをして下さい。

 

介護保険を利用した住宅改修は、高齢者が相手であることから詐欺が多発しています。

 

可能であればケアマネージャーに業者を紹介してもらうのも良いと思います。

 

⑤工事までの流れ

 

※お住まいの地域によって工事の流れは異なります。

 詳しくはケアマネージャーや地域包括支援センターにご確認下さい。

 

⑥まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

介護保険を利用した住宅改修について、リフォーム業者は当然知っていますが、一般の方には馴染みがない制度かと思います。

 

また65歳以上の方が利用する制度ということもあって詐欺が多発している制度でもあります。

 

介護保険を利用するということは、税金が利用されている訳ですから、必要な工事を適正な価格帯で行うことが大切です。

 

少しでも疑問や不安がある場合は、担当のケアマネージャーや地域包括支援センターへご相談下さい。

 

ブログ作成者

昭和リフォーム代表

新井 太次郎

介護福祉士

 

リフォーム事業を運営する傍ら介護士として介護業界にも従事しています。施設、居宅の両方で勤務経験があり、認知症、身体障がい、自閉症など、様々な方の介護を経験しています。